バリューマネジメントの事業
Ⅰ:歴史的建造物の利活用
国家課題の一つである空家・空きビル問題、歴史的建造物の維持・保存。この課題に向き合い、利活用することで、「文化が紡がれていく」ことが目的です。
現在800万棟あるといわれている空家・空きビルの内、100万棟は歴史的建造物です。この日本における空家・空きビル問題は、今後は人口減少とともに拡大が予想されます。これまでは税金で街並みを残してきましたが、今後は税収減により国や地方自治体での維持・保存は困難となるでしょう。
歴史的な街並みや建物を残していきたいと思うのは、行政・法人・個人問わず、文化財などの歴史的建造物を保有している不動産所有者をはじめ、地域住民や日本人のほとんどが願うことですが、寄付やボランティア活動では限界があり、長期にわたって残していくことは出来ません。民間がビジネスで利活用し、利益を捻出する事で維持継続しなければならないのです。
しかし施設再生は経営ノウハウが重要であり、一般的なホテルやレストラン運営のノウハウとは違います。バリューマネジメントは歴史的建造物に特化しており、単に維持するだけでなく、利用する価値を生み出し、その建物や街の必要性を生み出します。そうすることでその地域、その建物固有の価値を創造し、人々によって街や建物の存在価値が生まれ、結果的に文化が紡がれていくと考えています。
Ⅱ:顧客にとって必要な場面を生む
利用者の心が動き記憶に残ることで、その場所は生涯の想い出になります。顧客にとって必要な場所にしていくことで、街に必要な場所として長期的に価値を創造する施設づくりを行っています
文化や歴史的建造物・伝統建築物群保存地区を利活用し「文化を紡ぐ」ためには、その場所に付加価値を創造する必要があります。文化は人の手によるものですから、必要性が無ければ残っていきません。つまり歴史的建造物を利活用する上では必要とされる事が重要です。
その必要性を生むためにバリューマネジメントが施設運用するスキームは大きく2つあり、アニバーサリープレイスとして、そして観光としての利用で、そのどちらもそこでしか体験できない非日常を提供することにより、顧客の生涯の想い出となることを目指しています。
バリューマネジメントは必要な場面を生み提供する事で、顧客がそれに触れる、体感することで心が動き、生涯の想い出となります。たった一日でも一生のこととして記憶に残れば、顧客にとってその場所は無くてはならない、必要な場所となるのです。
アニバーサリープレイスや観光の共通点は、人生の記憶に残ること。歴史的、文化的に価値のある建造物が、個人や法人にとってかけがえのない場所に変わるコトで必要な場所となり、その地域が想い出が詰まった街、建物となります。多額のお金を出してでも欲しい場所に変える事で、建物や街の必要性が生まれます。
一日だけど一生のことアニバーサリー利用
1.アニバーサリーレストラン
普段は利用する事が難しい、または訪れたことが無い場所は非日常を演出します。それが文化財や歴史的建造物であれば、顧客にとって非常に印象深いものになり、特別な日がより特別なものになります。バリューマネジメントが運営する施設のほとんどでレストランを運営しており、誕生日やプロポーズ、結婚式の周年記念、金婚式などにご利用いただくことでそれを実現しています。
2.アニバーサリーパーティ
多くの人にとって結婚式は人生で一番大きな想い出となるイベントです。結婚式を専門とした施設は新築がほとんどで、自分たちの想い出の場所である結婚式場がなくなってしまう可能性があります。しかし歴史や文化として価値の高いものを紡いでいくバリューマネジメントの施設は、文化を紡ぐためのものですから、今後も残っていきます。想い出の場所がいつまでも存在するということです。また法人のインセンティブパーティやVIPパーティなども同じと言えます。歴史的建造物が特別なイベント(パーティ)として活用されることで、個々の記憶に残り続ける場所になるのです。
暮らすように泊まる観光利用
観光の目的はその土地の文化を体験する事です。文化を体験するということは、その土地の食に触れ、コンテンツを楽しむことにありますが、宿泊施設はその土地の生活そのものを体験する場所となります。歴史的な建造物をリノベートして宿泊施設として運用する事は、その当時の地域の暮らしを体験することとなります。
現代では便利が当たり前ですが、古い建物はいくつかの不便さを感じる点もあります。しかしそれを体験することも文化を知ることのひとつです。
「暮らすように泊まる」ことでそこでしか体験できない想い出を残すことになります。